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那須別荘新築した体験談
那須別荘新築(もくじ)
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25. 自然の猛威

自然の猛威
那須には自然がいっぱいです。美術館やレストランなど、素敵なスポットも確かに魅力なのですが、「那須の魅力は何が一番ですか?」という質問に対しては「温泉」と「自然・ドライブ」と回答した人がほとんどだったというアンケート調査結果もあります(リクルート社調べ)。きっと別荘を持ちたいという方々の多くも「那須の自然に魅力を感じた」から、別荘建築という大きな決断を下したというのが本音でしょう。ところが実は「自然がいっぱい」ということはウラを返せば「自然の厳しさ」もそれだけ多いのだということは知っておく必要があります。晴天の日もあれば嵐の日もある。四季の自然をありのままに受け止めながらその変化を楽しむ。そういった心の余裕が求められるのが別荘生活なのです。ですが、時に自然は本当に恐ろしい災害をもたらす場合もあります。

1998年8月27日。この日、栃木県を記録的な豪雨が襲い、戦後最悪の自然災害が起きました。那珂川の支流の余笹川や黒川、多羅沢川が氾濫して大量の濁流が流れ出し、多くの方々が被害に遭われました。多羅沢川流域にあった歌手の西川峰子さんの別荘が流出したことが話題となったので記憶されている方も多いのではないでしょうか。西川峰子さんが、「近所の80歳過ぎのご老人が、この地に生まれ、今日まで生きてきて、こんなことは初めてだと肩を落としていたというのを聞いた」とおっしゃられていますので、そのような大規模災害が起こるのは稀だと考えていいとは思いますが、那須の“自然の猛威”が改めて認識された事件でありました。

また、那須は落雷が多いことでも知られています。雷が鳴ったらコンセントやテレビアンテナは抜いておかないと被害に遭うことが多いようです。近所の別荘のテレビアンテナに雷が直撃して自分の家にも被害が・・・というお話は良くあります。女優の高木美保さんが露天風呂に入っていたときに近くに雷が落ちて感電しそうになったという逸話は有名です。落雷でテレビアンテナやブースター、コンピューターや家電製品が駄目になることもありますので、何らかの雷対策は必ずしておいた方が良いでしょう。なお、アースがとってあっても雷が地面を伝わってアースから入り込み、家電を壊すというケースもあるようです。雷が鳴ったらコンセントを抜く、もしくは、普段から使わない家電製品のコンセントは抜いておくということを心掛ければ、節電にもなって一石二鳥ではないでしょうか?

さらに、台風などの大風にも気をつけなければいけません。ある別荘地では全別荘の3分の2のテレビアンテナが倒れたこともあったそうです。テレビアンテナだけならまだいいですが、那須の広い地域で自生している“赤松”は大風で根元から倒れることがあります。“赤松”が倒れて屋根にのしかかると、屋根が半壊して雨漏りなどの被害に遭います。とりあえず、家の近くに生えている“赤松”はすべて切っておくことをお薦めします。また、大風が吹いている時にはあまり出歩かないことです。木の枝などが飛び交って大変に危険です。「飛んできたモノにぶつかって大怪我をした」というのもよく聞かれる話です。

夏は涼しくて大変過しやすい那須ですが、たくさんの「虫」が蠢くので覚悟が必要です。彼等はどこからともなくやって来ます。なんで?どこから入ったの?ってな感じで気が付くとカメムシが部屋の中を3匹くらい飛び回っていることもあります。いくら高気密設計の家でも家の出入りを狙って彼等は必ず侵入します。ですからハエ叩きは必須アイテムです。ホームページを見て下さっている方から「長く伸びる虫取り網を常備しておくと完璧です」というご意見を頂きましたので参考にしましょう。

四季の中で、那須の自然の厳しさを一番肌で感じる季節といえば冬です。夜間の外気温は氷点下となり、断熱が考えられていない古い別荘などでは暖房を消して寝ると朝方など、家の中でも息が白くなり、水道は凍結、大変な目に遭うことになります。夜間は山から吹く「那須おろし」と呼ばれる強風が家に“ぶつかって”、ドーン、ドーンという恐ろしい音を立てます。この「那須おろし」で物置が飛ばされたなどの被害も那須では良く聞く話です。また、冬の那須は近年になって大雪が降る傾向があり、別荘地に入る横道など、いつまでも雪が溶けず、そのためスタッドレスタイヤかチェーンが必須となっています。

「何だか那須って大変そうだなあ」と早とちりするのはいけませんよ。それらは、きちんとあらかじめ知っていれば、ある程度防げることや心構えが出来ることも多いのです。そういった「自然の猛威」もきちんと認識した上で、それらを補って余りある「自然の魅力」が溢れる那須はとても素晴らしい場所だと思います。

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